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Dマニアブログ〜翻訳から見るディズニーの世界〜

英語と日本語の翻訳的観点から、ディズニー映画の分析、ディズニーランドなどアトラクションの分析、海外ディズニーパークのレポートなどをしております。

ディズニーについて、映画分析、アトラクション分析、イン日記まで色んなこと書いてます。

時々、ディズニーの音楽の訳詞したり、アトラクション説明の訳したり。

アニメや漫画のはなしなんかもしたり。

海外パークと東京ディズニーリゾートの比較なんかしてみたり。

 

【ディズニー事情】日本のFantasmic!/海外と比べても最高な理由⑴【ディズニーブログ】

今回は、東京ディズニーシーでもおなじみのファンタズミック!」についてです。

みなさんも1度は見たことがあるでしょう。

 

アナハイムでも "Fantasmic!" は毎日上演されています。

アナハイムでは、日本よりアメリカ川がとっても大きいので、アメリカ川で、トムソーヤ島の小屋をセットに使い、ミッキーの魔法の夜が繰り広げられます。

内容としては、日本とほとんど一緒ですが、最後には、マークトゥウェイン号に20を越えるキャラクターたちが乗って登場するという、派手な演出があります。また、コロラド号もあるため、ひとつのショーに船が2つと、フロートもいくつか登場するというダイナミックな演出です。

 

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アナハイムファンタズミックをみたあと、わたしは真っ先にこう思いました。

日本のファンタズミックの方が好きだな

 

では、それはなぜでしょうか?

理由はふたつあります。

  • 日本のファンタズミックは "静" を大事にしているから
  • 日本ならではの、細かい演出があるから

 

まず、ひとつ目について。

日本でファンタズミックを見ていると、何度か静かになる瞬間があると思うのです。

 

ミッキーが夢の中に入ってしまった瞬間。

シンデレラが光り輝くドレスに包まれているシーン。

ショーがクライマックスを迎え、花火が派手に打ち上がったあと、突如現れる静寂。

そこに響きわたるミッキーの「イマジネーション!ハハッ!」という声。

 

あれだけの人が集まっているのにも関わらず、メディテレーニアンハーバーのあの広い海が、静寂に包まれる瞬間です。

つまり、ファンタズミックは"動"と"静"のコントラストを生かした演出が見事なわけです。

"Dream is a wish your heart makes"がオルゴールバージョンで静かに鳴り響き、美しいドレスに包まれたシンデレラの登場に、いつもみとれてしまいます。

花火がたくさん打ち上がったあとに突如訪れる静寂には、いつも息を飲みます。

 

ところで、アナハイムでも、花火がうちあがったあとに、音楽が静かになり、ミッキーの声だけが鳴り響く、という演出はあります。

では、なぜ日本の方が"静"が強調されるのでしょうか。

それは、"動"と"静"を生かした演出の数が多いからだけではありません。

大きく違うのは、観客、つまりわたしたちゲストです。

 

アナハイムのゲストたちは、ショー中に基本的に、歓声をおくっています。

花火が打ち上がれば歓声。プリンセスたちが登場すれば歓声をおくったり、名前を呼んだり。

つまり、日本では訪れる花火のあとの静寂が、ゲストの歓声によってかきけされてしまうのです。日本では、ミッキーが発する「イマジネーション」という言葉がより強調され、重みや感動が胸にすんと響きわたるような効果があるように感じます。

(個人的には、海外でファンタズミックを見ていると、ゲストの歓声に邪魔され、いまいち浸ってみることが出来なかったのです。笑)

 

日本人は、胸をうたれるものに出会うと、静かにその美に浸る傾向にありますが、アメリカ人は、感動的なものに出会うと、拍手や歓声でその美を称える傾向にあると思います。

 

それは、各国のルーツというか国民性にあると思います。

日本人のルーツには、忍術や、刀での戦いなど、ジタバタした行動より、よりシンプルで、凛としたふるまいが重んじられていたということがあります。(「静」を生かした武術が主流だったためそれを取得できていないと生き残れなかった)

 

このことから、日本人は、無意識のうちに"静"に美を感じるではないでしょうか。

当たり前のように、ファンタズミックの"静"に浸っていたため、気付かなかったですが、アナハイムファンタズミックを見て、日本のファンタズミックの魅力は「静」にある、ということに気付きました。

 

つづく。。。

mandy227.hatenablog.com